プロジェクト概要
ネット広告代理店グループにおける運用レポート業務は、各媒体ごとに全くフォーマットが異なり、地上波に至っては局ごとに列構成と粒度が違う。計画単価と実績レポートも別ファイル、APIで取得できない項目もあり手動突合が発生する——運用担当者の頭の中だけに、正解の組み立て方が存在していた。
表層の依頼は「媒体を一元管理したい」だった。探針で引き出した本質は違った。本当に欲しかったのは、誰がやっても同じ品質のレポートが出る再現性。属人化の解消こそが、このプロダクトが刺さった核心だった。
ダッシュボードは単なる可視化ツールではない。運用の判断基準そのものをAIに移植し、誰が触っても同じ結論に辿り着く構造を設計した。
アプローチ
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媒体フォーマットの自動判別: ドラッグ&ドロップでアップロードされた各種レポートを、Geminiによる分類で媒体・局・期間を自動判別。**現状精度98%**で、運用担当者の判断を再現している。
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API連携と手動取込の併用: 公式APIで収集可能なものは自動連携。API非対応の媒体は取込UIで吸収する一方、限りなく自動に近づける手段として、Gmail転送アドレスでの受信→自動構造化も組み込んだ。
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計画vs実績の自動突合: 媒体ごとにバラバラだった計画単価と実績を、共通KPIフォーマットに自動マッピング。手動突合だった領域も、取込時点で構造化する仕組みを用意した。
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属人化しないUI設計: React + TypeScript + Vite のフロントエンドに、GCP Cloud Run の軽量バックエンドを組み合わせ。運用担当者が数クリックで結論まで辿り着く導線を徹底。
成果
- 各媒体を横断する運用ダッシュボードを稼働開始
- AI分類**精度98%**で媒体レポートの属人化を解消、誰がやっても同じ品質のレポートを生成
- 局別フォーマットの差異をUI側で吸収
- 次フェーズではGmail自動取込パイプライン、Windows対応、単体商品化(パートナー限定)へ展開